機能

打刻機器、打刻方法は何がありますか?

打刻機器は、タイムレコーダー(NRLシリーズ)、PaSoRi(パソリ)、ICカードによる打刻、QRコードによる打刻、システム画面、顔認証での打刻がございます。 

データの保存期間はどのくらいですか?

システム的には制限を設けていません。

モバイルからスケジュール(予定)を確認することはできますか?

可能です。スケジュール管理画面から確認が可能です。

社員データのインポート、エクスポートはできますか?

可能です。外部受入・外部出力機能で対応が可能です。

変形労働時間制・フレックス制・24時間勤務には対応してますか?

変形労働・フレックス・24時間勤務に対応しています。

雇用形態ごとに労働体系や締日など違いますが、対応できますか?

複数の締めの管理が可能です。

役職ごとの権限設定ができますか?

役職(職位)ごとの権限の設定が可能です。

シフトはどうやって登録ができますか?

大きく3つの方法がございます。
・カレンダーにあらかじめシフトパターンを登録して個人に反映させる方法
・画面上に直接登録する方法
・Excelで作成したスケジュールをコピー&ペーストするパターン方法

有給休暇の自動計算・付与はできますか?

可能です。比例付与や一斉付与など様々なパターンに対応が可能です。

英語対応はしていますか?

対応していません。

労働基準法の改正に対応していますか?

対応しています。保守範囲内であれば無償での対応になります。

他社システムに連携できますか?

可能です。勤怠情報はCSV出力することができるのでCSV取り込みができる給与システムであれば連携可能です。 
連携している機能の詳細はこちらです。

上司へ届出申請をした時、上司へ通知する機能はありますか?

メールでの通知機能があります。

管理できる休暇は何がありますか?

年次有給休暇、代休、振休、特別休暇(お客様任意の休暇)があります。

打刻忘れや打刻間違いを簡単に見つけられますか?

アラームリストや日別実績の修正という機能で見つけることが可能です。

休憩打刻を1日に何回もできますか?

1日10回まで休憩打刻の管理が可能です。

雇用形態が異なる従業員を登録できますか?

可能です。「雇用情報の登録」にて雇用形態を登録できます。
登録された雇用情報が各機能の抽出条件になるため雇用形態別に抽出・設定することが可能です。

残業の多い従業員を効率よく把握できますか?

可能です。トップページに個人であれば自分の残業時間、管理者であれば自分の部下の残業時間をグラフで確認できます。
また、アラームリストにて事前に設定した時間を越えた人にメールを送ることができるため残業抑止をサポートします。

一つの事業所内で、ICカード打刻とPC打刻の併用はできますか?

可能です。ICカード打刻とPC打刻だけでなく、弊社が取り扱っているすべての打刻方法と併用可能です。
詳しい打刻方法はこちら

様々な営業所へ不規則に出勤する人に対応できますか?

可能です。45,000種類以上のシフトパターンに登録できるため不規則な出退勤にも対応が可能です。

カード・携帯を忘れた場合は、打刻できますか?

可能です。他の打刻方法で対応が可能です。

記録された勤務(打刻)データは、どのように閲覧・集計しますか?

打刻一覧表(帳票)で確認が可能です。集計処理はシステムが自動でします。

従業員は自分の勤務状況を確認できますか?

可能です。「日別実績の修正」にて確認が可能です。

勤務スケジュールの複数パターンに対応できますか?

可能です。45,000種類以上のシフトパターンを登録できます。

締め処理の前にエラーが表示されますか?

アラームリストにてエラーが表示されます。エラーがあった場合、締め処理ができないよう対応することも可能です。

直行直帰の管理はできますか?

直行直帰申請で管理が可能です。

出退勤の打刻は、1日に何回できますか?

1日2回まで可能です。

テレワークの管理はできますか?

可能です。自宅からの打刻を行うことができ、在席照会機能にてアナウンスも可能です。

どのような申請に対応していますか?

基本的な勤怠に関する申請に対応しております。
打刻、遅刻早退、残業(早出)、残業(普通)、残業(複数回残業)、休暇、時間休暇、勤務変更、出張、直行直帰、休日出勤、振休振出、任意項目、臨時勤務報告

遅刻、早退は、どのように集計されますか?

実績とマスタの設定により計算されます。申請を行うことが可能です。

モバイルからの打刻はできますか?

可能です。他にも打刻方法は多数あります。
詳しい打刻方法はこちら

打刻する場所を社内のみ制限できますか?

可能です。アクセス機能制限(IP制限)を設定することで対応が可能です。

申請の種類ごとに承認ルートを変えることはできますか?

可能です。また、承認形態は全員承認、順次承認、最高承認、誰かひとり承認がございます。

パソコンのログオン・ログオフデータを勤次郎に連携することは可能ですか?

はい、可能です。詳しくはこちらにてお問い合わせください。

カスタマイズは可能ですか?

オンプレ、クラウドともにカスタマイズは可能です。クラウドに関しましては、プライベートクラウドをご契約いただく必要がございます。但し、導入ユーザの9割以上がノンカスタマイズで運用頂けるほど、柔軟なパラメータ設定が可能です。複雑な労務管理もお任せください。

対応ブラウザを教えてください。

【PC】推奨ブラウザ Windows:Microsoft Edge、Google Chrome 【タブレット、スマートフォン】推奨ブラウザ Android:Google Chrome、IOS:Safari   

Mac対応は可能ですか?

macOSには対応していませんが、IOSに対応しています。

工数管理機能はありますか?

ご用意しております。工数管理機能では、1日の中で作業内容とその時間を管理することが可能です。

応援管理機能はありますか?

ご用意しております。応援管理機能では、応援先でスケジュール管理が可能です。

他社製品のタイムレコーダーは利用できますか?

リアルタイムでの連携はできませんが、既存のタイムレコーダーからデータ出力していただくことで活用することは可能です。

既に別で利用しているICカードは利用できますか?

カードの種類によって対応は可能です。詳しくこちらにてお問い合わせください。

特別休暇を条件により付与、期限設定はできますか?

はい、可能です。

スマホから希望休やシフト希望を申請できますか?

はい、可能です。

有休付与はパートなどの比例付与に対応していますか?

はい、可能です。年次有給休暇の付与は、雇用形態によって調整できます。

法令の有休5日取得のチェックはできますか?

アラーム機能にて未取得者をピックアップし通知が可能です。

ネットワークが繋がっていない場合の打刻方法はありますか?

タイムレコーダにて対応が可能です。タイムレコーダーには最大1万件の打刻情報を残すことが可能です。

ビーコンを利用した打刻はできますか?

現在検証中であり、今後対応予定です。

スマホ打刻時に位置情報からの制御、位置情報を残すことはできますか?

はい、可能です。

病院の看護師にて必要とされる帳票(様式9)には対応していますか?

医療オプションの導入により可能です。詳細はこちらをご確認ください。

介護施設の介護士にて必要とされる帳票(常勤換算表)には対応していますか?

介護オプションの導入により可能です。詳細はこちらをご確認ください。

契約

ライセンス数に制限はありますか?

ライセンス数の制限はございません。

最低契約期間はありますか?

最低契約期間は3ヶ月間です。

初期費用はいくらですか?

ご利用いただく機能や運用によって変動するため、個別でお見積りをさせていただいております。

契約期間の途中での解約や利用人数が減少した場合に払い戻しはありますか?

払い戻しはございません。

年間契約の途中で従業員が増えた場合には、料金はどうなりますか?

年間契約終了日までの残期間に相当するライセンス料金を追加でご契約いただきます。

クラウドの月額課金はいつから発生しますか?

個人情報を登録した月から発生します。

導入・サポート

導入後のサポート体制はどのようになっていますか?

導入後はお客様の担当コンサルタントからコールセンターへお客様情報を引き継ぎ、シームレスなサポートをいたします。
設定方法を動画でご紹介するFAQサイトもご用意しております。

初期設定はどのように行いますか?

担当コンサルタントがお客様の運用イメージを元にRPAも活用しながら設定します。他社事例も踏まえ、単なる設定支援ではなくお客様に即した運用提案を行います。

導入にはどのぐらい時間がかかりますか?

4~6ヵ月が平均です。お客様の運用方法・規模により変動しますので、お問い合わせください。

デモンストレーションはできますか?

お客様のご要件に合わせたデモンストレーションを行っております。

導入するには、どのような準備が必要ですか?(ソフトウェアのインストール・機器)

クラウドの場合は、インターネット環境をご利用いただけるPCかスマートフォンがあればご利用いただけます。
※オンプレミスの場合は、お問い合わせください。

どのような導入支援がありますか?

クラウド、プライベートクラウド、オンプレ、お客様の人数規模、運用方法、状況に応じて最適な導入支援をご提案します。 詳細はこちらにてお問い合わせください。

導入後に就業規則が変わるなどの運用に変更がある場合の対応はどのようになりますでしょうか。連絡、対応のフローを教えて頂きたいです。

コールセンターにご連絡いただければ、折り返し営業よりご連絡いたします。 コールセンターの窓口はこちらです。

導入後の運用イメージを知りたいです。

導入後の運用イメージはこちらをご参照ください。

訪問の導入支援は可能ですか?

別途出張費は発生しますが、対応は可能です。

価格

どのような支払い方法がありますか?

クラウドサービスについては引き落とし、その他サービスについては振込となります。

月額以外に料金は発生しますか?

初期費用(導入支援費用、タイムレコーダー等の端末費用)、保守費用が発生します。

セキュリティ

アクセス機能制限(IP制限)は設定できますか?

設定可能です。IPアドレスは、範囲指定や単一の指定が可能です。

インターネット上での情報漏洩の対策はどのようにしていますか?

対策としてFWによる不要なポートへの通信遮断、IDS/IPSによる不正侵入検知/防御を行っております。

パスワードを定期的に変更させることはできますか?

可能です。「セキュリティーポリシーの設定」にて、有効期間や複雑さなどを設定可能です。

SSO には対応していますか?

お客様の環境によっては対応しています。

勤怠管理

勤怠管理システムとは?

勤怠管理システムとは、従業員の 出退勤時間、労働時間、休暇、残業時間 などをデジタルで記録・管理するシステムです。クラウド型のシステムを活用することで、リアルタイムでの労働時間の把握、労務リスクの軽減、働き方改革の推進 などが可能になります。

・導入メリット:打刻管理労働時間の自動集計休暇管理など
・導入メリット:業務効率化、コンプライアンス強化、リモートワーク対応
・詳しくはこちら:Universal 勤次郎 健康管理の機能詳細を見る

クラウド型勤怠管理システムのメリットは?

クラウド型勤怠管理システムは、インターネット経由で勤怠データを管理できるシステムで、リアルタイムでの労働時間管理やデータ共有が可能です。

【クラウド型の主なメリット】
✅ どこからでもアクセス可能(リモートワーク・外出先でも打刻や勤怠確認ができる)
✅ 自動アップデートで常に最新機能を利用(法改正にも対応しやすい)
✅ リアルタイムで労働時間を集計(過重労働の防止や労務リスク軽減につながる)
✅ 他のシステムと連携しやすい(給与計算ソフトなどとのデータ連携が可能)

クラウド型勤怠管理システムは、特にテレワーク・シフト勤務の多い企業に適しており、労務管理の効率化に貢献します。

36協定とは?

36協定(さぶろくきょうてい)とは、企業が法定労働時間を超えて時間外労働や休日労働をさせるために、労使間で締結する協定です。 労働基準法では、原則として1日8時間・週40時間を超える労働は禁止されていますが、36協定を締結し、労働基準監督署に届け出ることで、一定の範囲で残業や休日労働が可能となります。

・36協定の基本ルール
締結が必要なケース:法定労働時間を超えて労働する場合
時間外労働の上限:原則月45時間・年360時間まで(特別条項あり)
届出先:事業所を管轄する労働基準監督署

違反すると、企業には罰則(6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金)が科される可能性があるため、適切な管理が重要です。

時間外労働と残業の違いは?

時間外労働と残業は似た概念ですが、法律上の定義が異なります。

■時間外労働:労働基準法で定められた「法定労働時間(1日8時間・週40時間)」を超えた労働のことを指します。時間外労働には「割増賃金(25%以上)」の支払い義務があります。
■残業:企業が独自に定める「所定労働時間」を超えた労働を指し、必ずしも法定労働時間を超えるとは限りません。そのため、所定労働時間内の残業には割増賃金が発生しない場合もあります。

具体例
■法定労働時間:9時~18時(休憩1時間)
ケース① 所定労働時間:9時~17時 → 17時~18時の労働は「残業」だが、割増賃金なし ケース② 18時以降の労働 → 「時間外労働」に該当し、25%以上の割増賃金が発生
企業によって「残業」の定義は異なるため、就業規則や労使協定(36協定)を確認することが重要です。

固定残業代とは?

固定残業代とは、一定時間分の残業代をあらかじめ基本給とは別に支給する制度です。通常、給与の中に〇時間分の残業代を含める形で設定され、「みなし残業代」とも呼ばれます。

固定残業代の主なポイント
・企業と従業員の間で明確な合意が必要(雇用契約書などに明記)
・実際の残業時間が固定残業時間を超えた場合、超過分の残業代を支払う義務がある
・固定残業時間に満たない場合も、固定残業代は支給される

注意点
固定残業代を適切に運用しないと、未払い残業代のリスクや労働基準法違反につながる可能性があるため、企業は正確な労働時間管理を行う必要があります。

残業代の計算方法

残業代は、法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えた労働に対して支払われる割増賃金です。割増率は以下のとおりです。

・時間外労働(残業):25%以上
・深夜労働(22:00~翌5:00):25%以上
・休日労働(法定休日):35%以上

例えば、時給1,500円の従業員が時間外労働を行った場合、残業代は1,500円 × 1.25(割増率25%) = 1,875円となります。

法定労働時間とは?

法定労働時間とは、労働基準法で定められた1日および1週間の上限労働時間のことです。原則として、1日8時間、週40時間を超えて働かせることはできません。ただし、36協定を締結し労働基準監督署へ届け出ることで、時間外労働(残業)が可能となります。

所定労働時間とは? 法定労働時間との違い

所定労働時間とは、企業が就業規則や労働契約で定めた1日・1週間あたりの労働時間のことです。一方、法定労働時間とは、労働基準法で定められた1日8時間・週40時間の上限労働時間を指します。

【所定労働時間と法定労働時間の違い】
✅所定労働時間:企業ごとに設定される労働時間(例:9:00~17:30)
✅法定労働時間:労働基準法で定められた上限(1日8時間・週40時間)

所定労働時間が法定労働時間より短い場合、所定労働時間を超えても法定労働時間内であれば「残業」扱いにならず、割増賃金は不要です。

変形労働時間制とは?

変形労働時間制とは、一定期間内で労働時間を柔軟に調整できる制度で、1日8時間・週40時間の法定労働時間を超えて働くことが可能になります。業務の繁閑に応じた労働時間の設定ができるため、シフト制の職場や季節変動のある業種で多く採用されています。

主な種類
1か月単位:1か月以内の期間で平均週40時間以内なら、特定の日に8時間を超えて労働可能
1年単位:年間を通じて労働時間を調整し、繁忙期・閑散期に対応
1週間単位(小規模事業のみ):1週間の労働時間を柔軟に調整(1日最大10時間)

メリット・デメリット
メリット:繁忙期・閑散期に応じた労働時間の調整が可能/残業代の削減につながる
デメリット:労使協定の締結が必要/労働時間管理が複雑

導入には、労使協定の締結や労働基準監督署への届出が必要です。

フレックスタイム制とは?

フレックスタイム制とは、労働者が出勤・退勤の時間を自由に決められる柔軟な働き方のことです。一定期間(通常は1か月)の総労働時間を決め、その範囲内で労働時間を調整できます。コアタイム(必ず勤務が必要な時間帯)を設けるケースもあります。

フレックスタイム制の仕組み
総労働時間:企業が定めた一定期間内(1か月、3か月など)の労働時間を満たせばOK
コアタイム:必ず勤務する時間帯(例:10:00~15:00)※設定しないケースもあり
フレキシブルタイム:始業・終業時間を自由に選択可能

メリット・デメリット
メリット:ワークライフバランス向上/通勤混雑の回避/生産性の向上
デメリット:労働時間管理が難しい/業務の調整が必要

フレックスタイム制を導入するには、労使協定の締結が必要であり、適切な労働時間管理が求められます。

有給休暇の取得ルール

有給休暇は、雇入れ日から6ヶ月が経過し、その間の全労働日の8割以上出勤した労働者に付与される法定休暇です。

週5日勤務(フルタイム)の場合の付与日数
・6か月経過後:10日
・6か月経過後:10日
・2年6か月後:12日(最大20日まで増加)

パート・アルバイト(週の労働日数が少ない場合)は、勤務日数に応じて比例付与されるため、条件により異なります。また、企業は 年5日の有給休暇の取得を義務付けられており(2019年4月施行の労働基準法改正)、適切な管理が求められます。

深夜労働とは? 割増賃金の計算ルール

深夜労働とは? 割増賃金の計算ルール

【深夜労働の割増賃金ルール】
✅通常の深夜労働(法定労働時間内):基本賃金の 25%割増
✅時間外労働(残業)と深夜労働が重なる場合:基本賃金の 50%割増(25%+25%)
✅休日労働と深夜労働が重なる場合:基本賃金の 60%割増(35%+25%)

例えば、時給1,500円の労働者が午後10時以降に勤務した場合、
深夜労働(法定労働時間内):1,500円 × 1.25 = 1,875円
深夜労働(法定労働時間内):1,500円 × 1.25 = 1,875円
深夜 + 休日労働:1,500円 × 1.60 = 2,400円

企業は、深夜労働が従業員の健康に影響を及ぼす可能性があるため、適切な労務管理が求められます。  

遅刻・早退・欠勤の管理方法

遅刻・早退・欠勤の管理は、労働時間の適正な把握と勤怠データの正確な記録が重要です。適切に管理することで、給与計算のトラブルや不正申告を防ぐことができます。

主な管理方法
・システムによる勤怠管理:打刻システムやクラウド勤怠管理ツールを活用し、自動集計・リアルタイム管理を行う
・ルールの明確化:就業規則に遅刻・早退・欠勤時の連絡方法やペナルティの有無を明記
・申請・承認フローの整備:遅刻・早退・欠勤の理由を適切に申請し、上長が承認する仕組みを構築

ポイント
企業は適正な労働時間管理を行い、従業員の勤務状況をリアルタイムで把握することで、労務リスクを防ぎつつ公正な運用が可能になります。

裁量労働制とは?

裁量労働制とは、実際の労働時間にかかわらず、あらかじめ決められた労働時間を働いたとみなす制度です。主に専門的な業務や企画業務に適用され、労働時間の裁量が大きい点が特徴です。

裁量労働制の主なポイント
・実際の労働時間ではなく、みなし労働時間で給与計算される
・専門業務型(弁護士、研究職など)と企画業務型(企業の経営企画、広告プランナーなど)の2種類がある
・労使協定の締結が必要
・間外手当は原則なし(ただし、深夜・休日労働は対象)

裁量労働制は、成果ベースの働き方を推進する一方で、長時間労働のリスクもあるため、適切な管理が求められます。

勤務間インターバルとは?

勤務間インターバルとは、前日の勤務終了から翌日の勤務開始までに一定の休息時間を確保する制度です。長時間労働による健康被害を防ぐため、働き方改革関連法により導入が努力義務とされています。
企業ごとに休息時間を設定でき、一般的には9〜11時間以上の休息を確保するケースが多いです。導入することで、過重労働の防止や従業員の健康維持につながります。

健康管理

健康管理システムとは?

健康管理システムとは、企業が従業員の健康状態を把握・管理するためのシステムです。健康診断結果の管理、ストレスチェックの実施、労働時間データとの連携、健康リスク分析などをデジタル化し、従業員の健康維持・増進をサポートします。

健康管理システムの主な機能
健康診断結果の一元管理:過去のデータも含め、健康診断結果を自動集計
ストレスチェックの実施・結果分析:メンタルヘルス対策を強化
・労働時間・勤怠データとの連携:過重労働リスクの早期発見
・健康リスクアラート機能:異常値や未受診者のフォローアップ

導入メリット
・法令対応の効率化(労働安全衛生法に基づく健康診断・ストレスチェック管理)
・従業員の健康維持・生産性向上(健康課題の早期発見・予防)
・労務管理の負担軽減(紙・Excel管理の手間を削減)

企業の健康経営を推進するために、多くの企業が健康管理システムを導入しています。

健康診断の義務と実施頻度

企業は労働安全衛生法に基づき、従業員の健康診断を実施する義務があります。健康診断を定期的に実施することで、従業員の健康リスクを早期発見し、職場の安全と生産性を維持することが目的です。

健康診断の種類と実施頻度
・雇入時健康診断:新しく採用した従業員を対象に、雇入れ時(入社時)に実施
定期健康診断:常時雇用する全ての従業員を対象に、年に1回実施
特殊健康診断:有害業務に従事する従業員を対象に、業務内容に応じた頻度(例:6ヶ月に1回など)で実施
ストレスチェック:常時50人以上の事業場の従業員を対象に、年に1回実施(50人未満の事業場は努力義務)
・海外派遣労働者の健康診断:6ヶ月以上海外勤務する従業員を対象に、派遣前・帰国時・帰国後6ヶ月以内に実施

健康診断を実施しない場合のリスク
企業が健康診断を適切に実施しない場合、50万円以下の罰金が科される可能性があります。また、従業員の健康リスクが高まり、労働災害や長期欠勤の増加につながる恐れがあります。

企業は健康診断管理システムを導入し、適切な実施・管理を行うことで、法令遵守と従業員の健康維持を両立できます。

ストレスチェックとは

ストレスチェックとは、労働者の心理的な負担(ストレス)を測定するための検査です。労働安全衛生法に基づき、従業員50人以上の事業場では年1回の実施が義務となっています。法改正を見据えて、50人未満の事業場でも早めの導入が推奨されます。

ストレスチェックの目的
従業員のメンタルヘルス不調の早期発見
職場のストレス要因を可視化し、改善策を検討
企業の健康経営推進・労働環境の向上

ストレスチェックの適切な運用により、労働環境の改善や健康経営の推進につながります。

健康経営とは?

健康経営とは、企業が従業員の健康管理を経営課題の一つとして考え、戦略的に健康増進の取り組みを行うことを指します。
従業員の健康維持・向上により、生産性の向上や企業の成長につながるという考え方に基づいています。

主な取り組み例
健康診断・ストレスチェックの実施
運動促進・禁煙サポート
メンタルヘルスケアの強化
健康経営優良法人認定の取得

健康経営を推進することで、企業のイメージ向上や採用力強化にもつながります。

特定健康診断とは?

特定健康診断(特定健診)とは、40歳~74歳の被保険者を対象にした健康診断で、メタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満)のリスクを評価し、生活習慣病の予防を目的とした制度です。
健康保険組合などの医療保険者が実施を義務付けられています。

主な検査項目
BMI・腹囲測定
血圧・血糖・脂質検査
肝機能検査(GOT・GPT・γ-GTP)

特定健康診断の結果に応じて、特定保健指導が行われ、生活習慣改善のアドバイスが提供されます。

労働安全衛生法とは?

労働安全衛生法とは、労働者の安全と健康を確保し、快適な職場環境を促進するための法律です。事業者(企業)は、この法律に基づき、従業員の健康診断の実施、安全対策、労働環境の改善などを義務付けられています。

労働安全衛生法の主な内容
・安全管理・衛生管理の義務化(安全衛生管理者・産業医の選任)
・健康診断の実施義務(定期健康診断・特殊健康診断・ストレスチェック)
・労働時間・過重労働対策(長時間労働者の健康管理措置)
・職場のリスク管理(化学物質の管理、有害業務の制限)
・労働者の安全衛生教育(新規採用時・業務変更時の教育)

労働安全衛生法を遵守するメリット
・従業員の健康と生産性の向上(病気やメンタルヘルス不調の防止)
・労災リスクの低減(職場事故の防止、労災補償費の削減)
・コンプライアンスの強化(罰則・指導の回避)
・企業イメージの向上(ホワイト企業としての評価向上)

労働安全衛生法に基づき、企業は健康管理システムやストレスチェックを活用し、従業員の安全と健康を確保することが求められます。

健康経営優良法人認定制度とは?

健康経営優良法人認定制度とは、経済産業省と日本健康会議が主導する制度で、従業員の健康管理を経営的な視点で戦略的に実践している企業を認定するものです。この制度により、健康経営に積極的に取り組む企業が社会的に評価され、ブランド価値の向上や採用競争力の強化につながります。

認定のメリット
・企業イメージの向上:健康経営に取り組む企業としての評価が高まる
・採用力・定着率向上:健康施策が求職者や従業員の安心につながる
・従業員の生産性向上:健康管理の充実により、従業員のパフォーマンスが向上
・金融機関の優遇措置:融資や取引での信用向上

認定基準の一例(※ 認定基準や申請要件は毎年見直されるため、最新情報は経済産業省や日本健康会議の公式サイトを確認してください。)
・経営層の健康経営推進への関与
・健康診断・ストレスチェックの実施と活用
・長時間労働対策・ワークライフバランスの推進
・メンタルヘルス対策や生活習慣病予防の取組み

健康経営の取組みは、従業員の健康促進だけでなく、企業の成長や社会的評価向上にも貢献します。

過重労働対策とは?

過重労働対策とは、長時間労働や過度な業務負担による健康被害(過労死、メンタルヘルス不調など)を防ぐために、企業が講じる施策のことです。労働基準法や労働安全衛生法に基づき、企業には従業員の健康を守る義務があります。

主な過重労働対策
・労働時間の適正管理:36協定の順守、時間外労働の上限設定
・長時間労働の抑制:残業時間の上限規制、ノー残業デーの導入
・健康管理の徹底:長時間労働者への医師面接指導、ストレスチェックの実施
・業務負担の分散:適切な人員配置、タスク管理の最適化
・テレワーク・フレックスタイムの導入:柔軟な働き方の促進

過重労働対策の重要性
過重労働が続くと、労働者の心身の健康が損なわれるだけでなく、企業の生産性低下や労災リスクの増加につながります。適切な対策を講じることで、従業員の健康維持と働きやすい職場環境の整備が可能になります。

特定保健指導とは?

特定保健指導とは、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)のリスクが高い人を対象に、生活習慣の改善をサポートする制度です。これは特定健康診査(特定健診)の結果に基づいて実施され、厚生労働省が推進する「健康日本21」の一環として、企業や健康保険組合が従業員の健康増進を支援するために導入されています。

特定保健指導の対象者
40歳以上74歳以下の被保険者・被扶養者のうち、特定健診でメタボリックシンドロームのリスクが認められた人が対象となります。リスクの程度によって、次の3つのレベルに分類されます。
①情報提供(低リスク層):健診結果に問題はないが、健康維持のための情報を提供
②動機付け支援(中リスク層):生活習慣を見直すためのアドバイスや短期間の支援を実施
③積極的支援(高リスク層):専門家(保健師・管理栄養士など)が継続的にサポートし、3〜6か月にわたる行動改善指導を実施

企業にとっては、従業員の健康管理や医療費抑制、健康経営の推進にもつながる重要な取り組みです。

健康診断の未受診者への対応

健康診断の受診は労働安全衛生法で義務付けられています。未受診者がいる場合、企業は以下の対応を取る必要があります。

受診勧奨を行い、速やかに健康診断を受けさせる
受診拒否の理由を確認し、合理的な理由がない場合は指導を行う
未受診のまま放置すると、企業側に50万円以下の罰則が科される可能性がある

企業は、健康診断の実施状況を適切に管理し、従業員の健康リスクを防ぐ必要があります。

健康診断で再検査となった場合の対応は?

健康診断の結果で「要再検査」となった場合、企業は従業員に対して適切なフォローを行う必要があります。

【再検査の対応フロー】
①結果通知と説明:健康診断の結果を本人へ通知し、再検査が必要な理由を説明
②医療機関での再検査受診:指定された医療機関や本人が選択した病院で再検査を実施
③診断結果の確認:企業の産業医や人事担当者が、結果を確認し必要な措置を検討
④勤務・業務上の配慮:健康状態に応じて業務負担の軽減や職場環境の調整を行う

再検査を受けずに放置すると、病気の早期発見が遅れる可能性があるため、企業は従業員に適切な受診を促し、健康管理のサポートを行うことが重要です。

長時間労働が健康に与える影響とは?

長時間労働は、心身の健康に悪影響を及ぼし、過労死やメンタルヘルス不調のリスクを高めます。

【主な健康リスク】
✅ 身体的影響:高血圧、心疾患、脳血管疾患のリスク増加
✅ 精神的影響:ストレス、うつ病、不眠症の発症リスク
✅ 労働生産性の低下:集中力や判断力の低下、事故リスクの増加

企業は、勤務間インターバルの導入や長時間労働の抑制を行い、従業員の健康を守る対策を取ることが求められます。

長時間労働者への健康管理対策

長時間労働による健康リスクを防ぐため、企業は以下の健康管理措置を実施することが求められます。

月80時間以上の時間外労働者:産業医による面談指導の実施
過重労働による健康影響を評価:ストレスチェックや健康診断結果と連携
労働時間の適正管理:勤務間インターバル制度やノー残業デーの導入

長時間労働が続くと、心疾患・脳血管疾患のリスクが高まり、企業の労務リスクも増大します。適切な対策が必要です。

職場のハラスメントとメンタルヘルスの関係は?

職場のハラスメント(パワハラ・セクハラ・マタハラなど)は、従業員のメンタルヘルスに深刻な影響を与える要因の一つです。ハラスメントを受けると、ストレスや不安が増加し、うつ病や適応障害などの精神疾患につながるリスクがあります。

企業は、ハラスメント防止対策(相談窓口の設置、管理職の教育、定期的なアンケート調査など) を講じ、従業員が安心して働ける職場環境を整えることが重要です。

企業のメンタルヘルス対策とは

企業のメンタルヘルス対策は、従業員の心理的な健康を守り、生産性向上につながる重要な取り組みです。労働安全衛生法により、従業員50人以上の事業場ではストレスチェックが義務付けられています。

【企業が実施すべきメンタルヘルス対策】
ストレスチェックの実施(50人以上の事業場は義務)
メンタルヘルス研修の実施(管理職・一般社員向け)
相談窓口・産業医との連携(メンタル不調者の早期発見)
長時間労働・ハラスメント対策の強化
休職・復職支援制度の整備

適切なメンタルヘルス対策を行うことで、職場のストレスを軽減し、従業員の健康と働きやすい環境を守ることができます。