働き方改革法が成立
- 2018.06.29
- 就労トピックス
政府が今国会の最重要法案とした働き方改革関連法は29日午前の参院本会議で可決、成立した。残業時間の上限規制や、正社員と非正規の不合理な待遇差を解消する「同一労働同一賃金」、高収入の一部専門職を労働時間の規制から外す「脱時間給制度(高度プロフェッショナル制度)」の導入を柱とする。日本の労働慣行は大きな転換点を迎える。
働き方改革法には与党に加えて、日本維新の会、希望の党、無所属クラブの5会派が賛成した。立憲民主党、国民民主党、共産党などが反対した。加藤勝信厚生労働相は法成立を受けて「改革を通じて生産性向上につなげる。法の趣旨をさらに説明し、一人ひとりが実情に応じて働くことができる社会の実現に努力したい」と述べた。
28日の参院厚生労働委員会では付帯決議を可決した。働き方改革法に関する要望や監督指導の徹底を促す内容で47項目からなる。脱時間給制度を導入した事業所全てに労働基準監督署が立ち入り調査するなど、野党が反対してきた脱時間給制度に関する13項目も盛り込まれた。国民民主党、立憲民主党も付帯決議には賛成した。
働き方改革法は労使の代表が参加した「働き方改革実現会議」の実行計画に沿ってつくった。労働基準法など計8本の法律を一括で改正する。長時間労働を是正するため、残業時間の規制は「原則月45時間、年360時間」と定める。繁忙期に配慮し、上限は年間で計720時間、単月では100時間未満に規定する。違反した企業には罰則を科す。大企業は2019年4月、中小企業は20年4月から適用する。
(「働き方改革法が成立 脱時間給や同一賃金導入」 日本経済新聞:2018年6月29日)
「働き方改革法」が成立しました。大企業の残業規制が2019年4月から始まり、違反企業には罰則が科せられることとなります。
しかし、法律を守ることが目的ではなく、企業の源泉である「人」をいかに守るか、生産性向上を図るかということが、今後の企業存続にも大きく影響する可能性があります。
そこで重要であることは、IoTを最大限に活用した「健康経営」の取り組みを行い「働き方改革」を実現することです。従業員の満足度向上が労働生産性向上に繋がり、最終的には企業の成長、価値を高めることに繋がります。